昨今の落語ブームで、寄席に足を向ける落語初心者が増加している。しかし、寄席は公演終了後にその日の演目を張り出したりしない場合が多い。そのため、落語初心者の客が寄席に行った際、演目の名前がわからないといったことがよく起こる。本研究では、登場人物や噺の舞台など、客の印象に残りやすい落語の要素や、特徴的なキーワードなどから、落語の演目を検索・推定し、演目の名前を特定することを目指す。演目の形態素解析を行う際、落語独特な表現や読み方、人物名等に対応するために辞書を追加する。また、演者によって内容が変化する様な落語の流動性に対応するために、噺の舞台や登場人物の性別、職業等の属性による絞り込みも行う。