現在、盲ろう者とのコミュニケーションには，触手話や指点字が用いられている．これらの方法は，双方にコミュニケーション方法の習得が必要となる．従来技術に，指点字を左右の手の指先に取り付けた6個のバイブレーションモーターによって伝える方式があるが，同時に複数指の振動を感知する必要があり，認識に慣れが必要である．そこで本研究では，盲ろう者を対象としたコミュニケーションエイドとして，片手の12個の指節に取り付けたバイブレーションモーターによって出力を行う新しい出力方式を提案する．指点字よりも検出位置の数が2倍となり，より効率的に認識ができる可能性がある．実験により提案方式の可能性を評価した．