現在の日本は超高齢社会と呼ばれ，急速に高齢化が進行している．それに伴い，高齢者による自動車事故が社会問題になっており，また2019年の免許返納件数は過去最多となる60万件となった．代替となる移動手段の需要が高まる中でタクシーにおいても高齢化が顕著で，職業ドライバーであるタクシードライバーにおいても加齢による認知機能などの低下により事故リスクが高まることが懸念される．本研究では公道上におけるタクシードライバーの視線を計測し，教習所指導員の協力のもと安全確認行動の評価を行なった．その結果，高齢タクシードライバーは道路が斜めに交差する交差点において歩行者に対する安全確認が不足していることがわかった．