情報処理学会 第82回全国大会 会期:2020年3月5日~7日 会場:金沢工業大学 扇が丘キャンパス 情報処理学会 第82回全国大会 会期:2020年3月5日~7日 会場:金沢工業大学 扇が丘キャンパス
AI・ビッグデータ解析,IoT領域人材のプロフェッショナル資格化を考える
日時:3月7日(土)9:30-12:00
会場:第3イベント会場(23号館 221)
【セッション概要】AI・ビッグデータ解析、IoT等の技術を活用した社会課題解決・サービス利活用の拡大が続いている。これらの領域における国際競争激化や人材不足が叫ばれる一方で、実際の産業・ビジネスは期待先行の成長途上にあり、人材育成の仕組みや高度人材に対する処遇制度等がまだまだ整っていないとの声もある。本セッションにおいては、企業における取り組み状況、大学教育、社会人教育(リカレント教育)などの産学取り組み状況を確認すると共に、情報処理学会が提供している高度IT人材資格制度である「認定情報技術者」(CITP: Certified IT Professional)において、AI・ビッグデータ解析、IoT等の資格整備を行っていくことについて議論を行う。
司会:西山 博泰 (情報処理学会 技術応用理事,日立製作所)
【略歴】1993年筑波大学大学院工学研究科電子・情報工学専攻博士課程修了.同年(株)日立製作所入社.スーパコンピュータ向けコンパイラ, アプリケーション実行基盤, プログラム解析等の研究に従事.近年はIoTプラットホームに関するOSS活動に従事. 博士 (工学) .
講演(1) CITP制度の現状と課題
西山 博泰 (情報処理学会 技術応用理事,日立製作所)
【講演概要】本学会では,産業界向けに行っている活動の一つとして高度IT人材資格制度である「認定技情報技術者」(CITP; Certified IT Professional) を提供している.CITPは,日本企業に広く普及しているITスキル標準(ITSS)を参照モデルとし,ITSSのレベル4以上の高度の専門知識と豊富な行実績を有する上級技術者を「認定情報技術者」(CITP; Certified IT Professional)の資格認定を行う.CITTでは,現在1万名弱の技術者を認定技術者として認証している.CITP制度は,プロフェッショナル資格制度(IP3P)としてIFIP IP3の認定を受けており,CITPはIP3認定国間でグローバルに通用する資格である.本講演では,CITP制度の概要を紹介するとともに,これまでの実績,今後の方向について述べる.
【略歴】1993年筑波大学大学院工学研究科電子・情報工学専攻博士課程修了.同年(株)日立製作所入社.スーパコンピュータ向けコンパイラ, アプリケーション実行基盤, プログラム解析等の研究に従事.近年はIoTプラットホームに関するOSS活動に従事. 博士 (工学) .
 
講演(2) DX時代に求められる技術者育成施策-日立グループにおけるデータサイエンティスト育成の事例を元に-
小野 綾子 (株式会社日立製作所 人財統括本部 システム&サービス人事総務本部 人財企画部 タレントマネジメントグループ 部長代理)
【講演概要】デジタルトランスフォーメーション(DX)を担う人材には,従来型SEのスキルを保持しながら,先端的なデジタル技術の目利きができ,ビジネスや組織を変革して事業化することが求められます.日立では,実力と経験を重視し,DX人材育成の仕組みを構築中であり,データサイエンティスト育成事例を皮切りに,従来のスキル標準も活用しつつ,技術者のマルチスキル化を進めています.さらに,プロフェッショナル・コミュニティ活動により組織能力を向上させてDX人材育成に取り組んでいます.これまでの取り組みから得られた知見をご報告いたします.
【略歴】1991 年津田塾大学卒業.同年(株)日立製作所入社.以来,ストレージシステムに関する研究開発の後,研究管理,コンサルタント育成,事業部門における採用・教育,労務安全業務を経験し,システム&サービスビジネス分野の技術者育成に従事.スキル標準ユーザ協会認定コンサルタント,JEITAソリューションサービス人材開発専門委員会委員.
 
講演(3) データサイエンス教育への取り組みの現状
加藤 浩 (放送大学 教養学部 教授)
【講演概要】近年,データサイエンス・AI人材の必要性が高まっており,各国がその育成の取り組みを始めています.我が国でもAI戦略2019(2019年6月発表)において,その必要性が叫ばれており,現在それをどのように進めるかが検討されているところです.情報処理学会でもそれに対応するために2019年9月に情報処理教育委員会の下にデータサイエンス教育委員会が発足しました.本講演では,諸外国のデータサイエンス教育に対する取り組みの動向と,我が国の現状を報告します.初等・中等教育からプロフェッショナルまで,様々なレベルでの取組が必要になりますが,特に全大学生を対象にしたデータサイエンスリテラシーレベルの標準カリキュラム策定の動向を中心に,卒後数年以降で実務でデータ解析を行っているプロのデータサイエンティストの資格認定との連携についても説明いたします.
【略歴】1983年慶應義塾大学大学院工学研究科修士課程修了.1999年東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了.博士(工学).1983年から1999年まで日本電気(株)に勤務.2000年メディア教育開発センター助教授,2009年放送大学ICT活用・遠隔教育センター教授,現在に至る.専門は教育工学,とくに協調学習支援に興味を持つ.日本教育工学会,科学教育学会,情報処理学会,電子情報通信学会,認知科学会,ヒューマンインタフェース学会,AERA,ICLS,ACM 各会員.
 
講演(4) スマートエスイー: IoT・AI×ビジネスによるSociety 5.0時代の学び直し
鷲崎 弘宜 (早稲田大学 理工学術院総合研究所最先端ICT基盤研究所 副所長・教授)
【講演概要】スマートエスイーは,早稲田大学を代表とし我が国最大規模の産学連携(13大学,5000社超)により,ニーズに応じ必要なサービスを適応・効率的に提供・利用可能な超スマート社会を国際的にリードするイノベーティブ人材を育成するAI・IoTおよびそのビジネス応用を扱う社会人学び直しプログラムです.文部科学省「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成」enPiT-Proに採択され,2018年度に対面授業を開始,その収録によりオンライン講座も2018年度から開始しています.オンライン講座については2年目にして受講登録者のべ35,000名超となり,内閣 未来投資戦略2018 において言及され多数の報道があるなど最先端ICT教育の代表例として認知されつつあります.その取り組みが評価された結果,日本e-Learning大賞 IT人財育成部門賞,IMS Japan賞 特別賞を受賞しています.成果を基盤として広く産学連携の交流,共同研究,地域展開へと進めるためにコンソーシアムも2019年に設立しています.本講演ではこれらの取り組みの成果や特徴をご紹介します.
【略歴】早稲田大学 研究推進部 副部長,早稲田大学 理工学術院総合研究所最先端ICT基盤研究所 副所長,早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所所長・教授,国立情報学研究所 客員教授,システム情報 取締役(監査等委員),エクスモーション 社外取締役,ガイオ・テクノロジー 技術アドバイザ.スマートエスイー事業責任者.
 
AI・DX時代における職業とプロフェッショナル人材教育
 
パネル司会:西山 博泰 (情報処理学会 技術応用理事,日立製作所)
【略歴】1993年筑波大学大学院工学研究科電子・情報工学専攻博士課程修了.同年(株)日立製作所入社.スーパコンピュータ向けコンパイラ, アプリケーション実行基盤, プログラム解析等の研究に従事.近年はIoTプラットホームに関するOSS活動に従事. 博士 (工学) .
パネリスト:小野 綾子 (日立製作所)
【略歴】1991 年津田塾大学卒業.同年(株)日立製作所入社.以来,ストレージシステムに関する研究開発の後,研究管理,コンサルタント育成,事業部門における採用・教育,労務安全業務を経験し,システム&サービスビジネス分野の技術者育成に従事.スキル標準ユーザ協会認定コンサルタント,JEITAソリューションサービス人材開発専門委員会委員.
パネリスト:加藤 浩 (放送大学)
【略歴】1983年慶應義塾大学大学院工学研究科修士課程修了.1999年東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了.博士(工学).1983年から1999年まで日本電気(株)に勤務.2000年メディア教育開発センター助教授,2009年放送大学ICT活用・遠隔教育センター教授,現在に至る.専門は教育工学,とくに協調学習支援に興味を持つ.日本教育工学会,科学教育学会,情報処理学会,電子情報通信学会,認知科学会,ヒューマンインタフェース学会,AERA,ICLS,ACM 各会員.
パネリスト:鷲崎 弘宜 (早稲田大学)
【略歴】早稲田大学 研究推進部 副部長,早稲田大学 理工学術院総合研究所最先端ICT基盤研究所 副所長,早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所所長・教授,国立情報学研究所 客員教授,システム情報 取締役(監査等委員),エクスモーション 社外取締役,ガイオ・テクノロジー 技術アドバイザ.スマートエスイー事業責任者.