近年、自然言語処理技術の医療分野への応用に期待が高まっている。本研究では、聖路加国際病院において収集されたインシデント報告の、患者影響度を自動で推定する分類器の実装に試みる。患者影響度はレベル0からレベルIIIaまでの4段階を対象とし、機械学習を用いた4クラス分類タスクとして扱う。特徴量としては単語文書行列と、外部データによって事前学習したトピックモデルを用いたトピック行列の2種類を比較する。分類器はSVMとランダムフォレストを比較する。実験の結果、単語文書行列(バイナリ)を特徴量とし、SVMを分類器とした場合に、0.6924の最高精度が得ることができた。分類結果を情報工学と医療それぞれの視点から考察する。