地方道路の維持管理において，予算や時間の削減要求，技術者の不足の課題が挙げられる．これらの課題を解決するためには，損傷や苦情発生時の道路状況の即座の確認や，定期点検の実施間の不具合や損傷を頻繁に確認すること，および業務知識の引き継ぎや人材育成を行うことが必要である．
本研究では，限られた予算や時間を最大限に活用し適切な維持管理を行うために，市販のビデオカメラを車の前方に取り付けて路面と周辺の道路構造物を撮影し，撮影した位置情報付きの映像を三次元可視化ソフトにて表示するシステムを提案する．道路管理者は，システムを利用し，苦情発生箇所の状況確認，損傷箇所の登録や注視すべき点の指摘などを行い知識の引き継ぎを図る．