様々なセンサやカメラを用いて、高精度に人体動作の検出と認識を行う手法が提案されている。我々はこれまでに接触帯電に着目し、PTFE板周辺にマイナス電位を形成させ、これを用いてシンプルなシステム構成で腕動作の認識ができることを示した。しかし本手法で認識できる動作は、PTFE板が単一極性にのみ帯電することから2パターン程度に限られていた。本研究では、両極性の電位を板上に形成させるため、印刷に使われるトナー中の電荷制御剤に着目する。ここでは、トナーを用いて特定のパターンをポリ塩化ビニル板に印刷し、これに接触帯電を行うことでプラス電位も容易に形成できることを示す。両極性電位の形成によってより多くのジェスチャが認識可能となり、様々なインタラクションへ応用可能であることを報告する。