共感は, ヒトが他者とコミュニケーションをとる上での礎とされ, 磁気共鳴機能画像法を用いた生理学の研究が行われている. 一方で脳波による共感状態の識別は, 生理学において未解決の問題である. そこで本論文では, 機械学習を用いて脳波データから共感状態の分類を行う手法を提案する. さらに, 機械学習で得られた結果から生理学的な知見の獲得も行った.
本手法では生理学的解釈が可能なように, 脳波データを周波数帯分離したのち統計特徴量を算出, 次元圧縮した171特徴量を使用した. さらに2クラス間のヒストグラムの類似度という指標を導入し, 30次元程度まで圧縮することで70%程度の識別が可能となり, さらに生理学的見解を得た.