近年，静的な地図上に動的な情報を重ね合わせた仮想的なデータベースであるダイナミックマップに関する研究が進められており，自動運転において重要な役割を果たすと期待されている．その1つとして，このダイナミックマップを利用することによって，自動運転車がこれから走行をする経路の時間と空間を事前に予約し，他の車両を排除することでよりスムーズな走行を可能にする，時空間グリッド予約という考え方がある．しかし，この予約システムでは，混雑が予想される時間帯に予約が集中してしまうといった課題がある．現在では，渋滞を緩和させる方法の1つとして，自動車が道路を使用することに対して料金を徴収することを指すロードプライシングという考え方が存在する．本研究では，道路をグリッドに分割し，それぞれに値段を付けたマイクロロードプライシングという考えを，仮想通貨による予約によって実現し，車両の走行調停を行う．