本研究では, 動的環境下における誘因両立性を考慮した経路推薦方針を提案する.既存研究には, ユーザに探索を促す複数の選択肢の全ての評価値を,誘因両立制約を満たして迅速に情報収集を行うための情報探索手法がある. しかし, この手法は, 予測区間が一定で変化をしない選択肢に対して有効であるが, 経路推薦のような時間経過で選択肢の予測区間が大きく変化する対象では, 探索が生じにくくなる問題点が生じる.そこで, 本研究は, 報酬付与をした予算制約付き多腕バンディットとして定式化し, 動的環境でのシミュレーションを行う.その結果, 既存研究に比べ社会余剰が向上していることを示す.