わが国では2020年度より，プログラミング的思考力を養うことをねらいに小学校にプログラミング教育が導入される．本研究では，小学校入学前の保育施設においてプログラミング的思考力を育むと言われている玩具の影響を明らかにするため，岩手県内の保育施設に2種類の幼児用の玩具を導入した．研究対象とする5歳児に，初めは玩具で自由に遊んでもらい，次に大人が遊びに介入し，その前後で幼児の遊び方がどのように変化するかを調査・分析した．本稿では，これらの玩具は子どもだけで遊ぶには難易度が高く，玩具の意図した遊びを行うためには大人の介入が必要であることを明らかにし，その望ましい活用方法について考察した．