近年の医療分野では，医療機器管理の複雑化や管理に関わる人的コストの増大など，既存の医療機器管理体制では解決が難しい問題が生じている．本研究では，LPWA通信を用いた医療機器管理ネットワークシステムを構築し，機器管理に関わる人的コストを削減する．医療機器の位置情報に加え，機器の動作情報を合わせて位置稼働情報と定義し，使用時間などを加味した効率的な医療機器の巡回，保守点検に利用する．具体的には，WiFi通信を用い位置情報，電流値の測定により動作情報を収集し，LPWA通信規格の一つであるLoRaWANにより集約する．名古屋大学付属病院にて，運用実験および機器の位置稼働情報の可視化を行う．