コンクリートの締固めは，バイブレータなどを用いて，型枠に打ち込んだまだ固まらない状態のコンクリートを型枠の隅々まで充填し，打ち込み時に巻き込んだ空気の排出および材料を均質に再配置する行為である．この締固め程度の判定は，オペレータの感覚と経験に基づく目視判定で行われているが，オペレータの経験や熟練度によっては施工欠陥を引き起こす可能性がある．本論文では，高精度でかつ安価な締固め判定システムの実現を目指し，畳み込みニューラルネットワークを用いて，コンクリート表面の映像データから締固め完了の適正状態を判定できるシステムを提案するとともに，実データを用いた評価実験によりその有用性を示す．