ディープラーニングを基礎とした人工知能において、その判断根拠や過程が人間には理解できないという、いわゆるブラックボックス問題が存在し、その問題解決へのアプローチは非常に重要な研究として認識されている。本研究は、ブラックボックス問題へのアプローチとしてニューラルネットワークの入出力関係から情報を抽出することを目標とする。本講演では、統計力学的解析手法である平均場近似を用いた入出力の逆問題（出力から入力を特定する問題）を定式化し、そのアルゴリズムを提案する。また、統計的機械学習に基づく入出力間の相互情報量解析についても議論したい。相互情報量は入出力の個々の要素の情報的な重要度を示す量である。