情報処理学会 第82回全国大会 会期:2020年3月5日~7日 会場:金沢工業大学 扇が丘キャンパス 情報処理学会 第82回全国大会 会期:2020年3月5日~7日 会場:金沢工業大学 扇が丘キャンパス

1ZC-03
光源の制御による実物体の見かけの彩度の操作
○高木亜衣,日高大地,岡部孝弘(九工大)
物体表面で観察される反射光の色は,光源の分光強度,物体表面の分光反射率,および,観察者(ヒトやカメラ)の分光感度に依存する.経年変化により物体表面の分光反射率が変化するために,観察される反射光の彩度が小さく・明度が大きくなる現象は,色褪せと呼ばれる.本稿では,実物体を照らす光源の波長と強度を制御することで,実物体の分光反射率を変えることなく,実物体の見かけを操作する方法を提案する.具体的には,分光感度に基づいて光源の波長を選択するとともに,ホワイトバランスを保つように光源の強度を決定することで,観察される反射光の彩度を操作する.提案手法により,色褪せなどの経年変化に伴う実物体の見かけの再現が可能になる.