うつ病等の気分障がいの予防には，日々の気分変化の把握が重要と考える．心拍変動指標HF・LFを用いた研究は多いが，HF・LFは心拍変動時系列の定義域におけるパワースペクトル密度（PSD）の総量であるためPSDの形状の情報が失われる．本研究では，PSDの形状に着目して気分変化を反映した特徴量を得るため，畳込みニューラルネットワーク（CNN）を用いた手法を提案する．未来想像時の心電図を採取し，想像による気分変化を回答させる．CNNの入力は心拍変動時系列のPSD，出力は気分変化のラベルとして学習し，同一ラベルの出力直前の中間層を比較することにより，気分変化を反映する特徴量の獲得が期待される．