情報処理学会 第81回全国大会 会期:2019年3月14日~16日 会場:福岡大学 七隈キャンパス 情報処理学会 第81回全国大会 会期:2019年3月14日~16日 会場:福岡大学 七隈キャンパス
Web広告の技術と運用
日時:3月16日(土)13:20-15:20
会場:第4イベント会場(A棟 A203)
【セッション概要】HTMLやCookieなどWeb周辺の技術には,商用サービスのニーズに応じて進化・拡張が行われているものが多い.例えば行動ターゲティング広告を実現するためのトラッキングCookieや,HTML5に導入されたGeolocation APIを利用したユーザの位置情報の取得などが挙げられる.またこのような技術で実現されたWeb広告の運用も興味深く,ブロッキング対象になったサイトなどへの広告掲出の仕組みが話題になったことは記憶に新しい.本企画では,インターネットや情報通信サービスを調査研究している司会者のもと,Web広告の技術や運用に造詣の深い講師による講演に対し,ネットワーク運用/セキュリティ対策に携わる研究者が意見をぶつけ,フロアの参加者とも討論することでWeb広告についての理解を深める.
司会:クロサカ タツヤ (株式会社 企 代表取締役)
【略歴】1997年慶應義塾大学総合政策学部卒業.1999年同大学院政策・メディア研究科修了.1999年に(株)三菱総合研究所に入社,情報通信事業のコンサルティングや国内外の政策調査に従事.2008年に(株) 企(くわだて)を設立.また2016年より,慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授を兼任.政府委員等多数.近著「AIがつなげる社会」(共著).
13:20-14:20 基調講演 オンライン広告の発展とプライバシー・セキュリティ問題
太田 祐一 (株式会社DataSign Founder 代表取締役社長)
【講演概要】昨年からFacebookデータの不正流通問題が話題になり,2018年5月25日にはEUでGDPRが施行されるなど,プライバシーに関わる興味関心が高まってきています.日本においても,Facebookがデータの収集方法について個人情報保護委員会から行政指導を受け,広告会社による位置情報の不適切な収集が問題になっており,さらに,オンライン広告の発展は新たなセキュリティ上の問題を生み出しており,認識の無いまま,人々がリスクにさらされています.このような中,総務省・経産省が推進する「情報銀行」や,欧州を中心とした「MyData」の動きも活発になりつつあり,企業中心のデータ収集から個人中心のデータ活用へ,大きな変革が起きようとしています.本講演では,オンライン広告の歴史を振り返りつつ,オンライン広告の技術がどのように発展し,なぜデータが重要になり,FacebookやGoogleが繁栄したか,過去のプライバシーにおける論争にも触れながら,最新の広告手法や日本における取り組みや,プライバシー・セキュリティへの対応状況を紹介していきます.
【略歴】日本初のDMPの開発に携わり,企業がパーソナルデータを活用するためのプロダクトを複数開発.プライバシーに配慮したパーソナルデータ活用を推進し,経済産業省の公表するベストプラクティスとして掲載される.データ活用の透明性確保と,個人起点での公正なデータ流通を実現するため,(株)DataSignを設立.ISO/TC 307 Blockchain and distributed ledger technologies 国内審議委員会 委員.総務省 情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会 オブザーバー.(一財)情報法制研究所 研究員.MyData Global founding member.
 
14:20-15:05 質疑/討論
討論者:柏崎 礼生 (大阪大学)
【略歴】2001年 北海道大学 退学.2005年 北海道大学 退学.2009年 北海道大学 退職.2012年 東京藝術大学 退職.2014年 博士(情報科学).現在,大阪大学 講師.
 
15:05-15:20 フロアからの質疑