情報処理学会 第81回全国大会 会期:2019年3月14日~16日 会場:福岡大学 七隈キャンパス 情報処理学会 第81回全国大会 会期:2019年3月14日~16日 会場:福岡大学 七隈キャンパス
〜コンピュータパイオニアが語る〜「私の詩と真実」
日時:3月15日(金)12:30-15:00
会場:第3イベント会場(A棟 A202)
【セッション概要】情報処理学会歴史特別委員会ではオーラルヒストリのインタビューを進めているが,大先輩のお話は毎回大変示唆に富み印象的なので,これを広く会員の方々,特に若い世代の会員に直接お聞かせ出来ないものかと検討してきた.そして海外の事例なども参考にし,コンピュータパイオニアあるいは情報処理学会会長経験者,またはそれらに相当する経歴の大先輩をお招きして,若い頃の研究生活の思い出や今の若い世代に伝えたい経験談などをお話頂くシンポジュームを企画した.なお本シンポジウムは第70回大会から開催しており今回が第12回目となる.
司会:発田 弘 (沖コンサルティングソリューションズ株式会社 フェロー)
【略歴】1963年東京大学工学部電子工学科卒業.同年日本電気(株)入社.2002年日本電気(株)退職.同年沖電気工業(株)入社.現在,沖コンサルティングソリューションズ(株)フェロー.1990年〜1991年度本会理事,1994年〜1995年度本会監事,1999年〜2000年度本会副会長,2006年歴史特別委員会委員長,現在に至る.2001年功績賞,2002年フェロー,2005年名誉会員.
12:40-13:40 講演(1) 情報処理教育50年
牛島 和夫
【講演概要】コンピュータとの出会いは,大学3年の講義「計算機械第2」(森口繁一教授),東大工学部で開発され稼働を開始したばかりのTACのプログラミングだった.修士課程の時に,全学共同利用としてOKITAC 5090Aが導入され,クローズドショップ方式で運用されることになり,OKISIP処理系の開発,そして運用の手伝いに多くの時間を割いた.この経験を買われて,九州大学の共同利用センターに就職する.4年後,工学部通信工学科(後に情報工学科)に移る.教育用ツール(Fordap等,推敲)を開発し活用するとともに求めに応じて数多く配布した.さらに,J90の制定の経緯,JABEEとの関わりについて述べる.また,九州産業大学情報科学部開設の狙いと結果についても触れたい.
【略歴】1937年生まれ.1957年東大理科1類入学.1959年工学部応用物理学科数理工学専修進学.1961年大学院進学.1963年九州大学中央計数施設プログラム主任,同次長.1967年工学部通信工学科(1971年から情報工学科)に移る.1977年教授.1996年大学院システム情報科学研究科教授(研究科長),2001年3月退職,2002年4月から2009年3月まで九州産業大学情報科学部教授(学部長).この間2001年4月から2008年3月まで(財)九州システム情報技術研究所所長を兼務.以後2012年3月まで福岡市顧問.
 
13:45-14:45 講演(2) 技術者としての「詩と真実」
古川 一夫
【講演概要】私は2011〜12年度に第26代の会長をやらせていただきました.私は企業の事業部門で主に情報通信技術者として,40年間いかに事業を拡大し利益を上げるかをクライテリアとしてやってまいりました.今までの講師の皆様方のように格調高い,一生をかけた研究というものはありません.「詩と真実」も自ずと皆様とは異なるものになります.しかしながら40年,激動の情報通信事業の中におりましたし,またこの数年はNEDO(エネルギー・産業技術総合開発機構)にて学産官連携でエネルギー・産業技術の基幹技術の開発とベンチャー事業者の育成に注力してまいりましたので,それぞれのフェーズで感じたり得られた「詩」「真実」を詠いたいと思います.
【略歴】1971年4月(株)日立製作所入社,2006年4月代表執行役執行役社長,2009年4月取締役代表執行役執行役副会長,2009年6月特別顧問,2011年10月(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長,2015年4月〜2018年3月国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長.この間,2007〜2009年(社)日本経済団体連合会副会長,2011年〜2013年(一社)情報処理学会会長,2016〜2018年日本ベンチャー学会理事,2016年〜第30回国際情報オリンピック日本大会組織委員会委員長.現在,(一社)情報処理学会名誉会員,フェロー.