情報処理学会 第81回全国大会講演要旨

現在，学習と学習環境の理解と最適化を目的として，学習者とその文脈についてデータを計測，収集，分析，レポートするLearning Analyticsに注目が集まっている．本研究ではデジタル教科書システムで収集されたe-bookのイベントログを用いて，講義中の学生の学習活動に関する分析を試みた．とりわけ，授業中における学生のデジタル教科書の閲覧状況とブックマークやハイライト機能の利用頻度に着目し，利用頻度の高い学生とそうではない学生の間にどのような違いがあるかについて分析を行った．結果，利用頻度の高い学生は，ブックマークやハイライトなどの操作を行っているにも関わらず，他の学生より早く電子教科書のページ遷移を行う傾向にあることが分かった．