情報処理学会 第81回全国大会講演要旨

物理シミュレーションと視線方向依存のデフォルメーションを組み合わせることで、3DCGアニメーションを視覚的に手描きアニメの動きの誇張表現に近づけるシステムを提案する。手書きアニメの動きの誇張表現には押し潰しや引き伸ばし、しなりなどの変形がある。これらの変形は、物体の動きの速度や重量、視線方向などで変化する。本研究では、物体の速度や重量、視線方向を考慮した3DCGモデルの物理シミュレーションを行う。また、視線方向依存のデフォルメーションを拡張し、物体の一部を透過する処理も加えて実装する。手描きアニメのような動きの誇張が3DCGで実現できれば、手描きアニメに慣れ親しんでいる人々が感じる違和感を軽減することができる。