6V-05
無線LANにおける公平性を考慮した優先度に基づくコンテンションウィンドウ制御方式
○神野充哉,木村成伴(筑波大)
IEEE802.11では,サービス品質を保証するためのオプションが規定されているものの,一般向けの端末にはこの機能は搭載されていなかった.そこで著者らの研究室では,IEEE802.11で必須のチャネルアクセス方式DCFを元に,フリーズ回数を考慮した優先度に基づくコンテンションウィンドウ制御方式を提案した.従来方式と比べて,低優先度フローの合計スループットなどは向上するものの,低優先度フロー間の公平性が低下するという課題があった.そこで本論文では,同一端末の連続フリーズ回数に上限値を設け,その上限値に達した場合にフリーズ回数を一旦リセットすることを提案する.これにより,フリーズ回数が大きいまま維持される端末をなくし,低優先度フローの公平性を保つことができると期待される.最後に,提案方式を実装したシミュレーション実験を行い,提案方式が元の方式よりも有効であることを確認する.

footer 著作権について 倫理綱領 プライバシーポリシー セキュリティ 情報処理学会