5ZD-05
直線運動と回転運動が共存する場合のベクション効果に関する分析と考察(4) -前進運動と後退運動の比較-
○松田あゆみ,古賀宥摩,松室美紀,柴田史久,田村秀行,木村朝子(立命館大)
視覚誘導性自己運動感覚は,知覚する運動方向の違いから直線運動感覚 (Linear Vection; LV) と回転運動感覚 (Circular Vection; CV) の2つに分けられる.我々の先行研究では,様々な方向の組み合わせで直線運動と回転運動を同時に提示した際、視覚刺激の直線運動と回転運動の速度がLVとCVの双方に影響することを確認し,LV強度とCV強度が負の相関関係にあることを示した.そこで本稿では,方向性の異なるLVが同一回転により生じるCVへと与える影響を検討し,両者の関係性をより明らかにすることを目指す.回転方向を一定とし,前進または後退運動をする視覚刺激を提示することにより,LV強度とCV強度がどのように変化するか分析を行った.実験結果より,前進運動のLVに比べ,後退運動のLVはCV強度に大きく影響を与えることが示唆された.

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