5ZD-04
視線入力装置を用いた秘密情報入力方式の提案
○上平大輝,井上千奈誉,岡本 学(神奈川工科大)
身体の一部しか随意的な動作が難しく通常のキーボードを利用することができない肢体不自由者においては,PC操作を補助する様々な支援技術が提案されている.特には視線動作を用いた操作支援方式も様々提案されており,そのインタフェースとして用いられる視線入力装置は既に実用化され,一般に販売されている.
しかし一方で,これら支援技術を用いてもパスワード等の秘密情報の入力には課題がある.なぜなら傍観者がいた場合,背後から入力場面を目撃することで,いま入力者がどの文字をポインティングしているかを知ることができ,パスワード等の漏洩につながるからである.肢体不自由者においては介護者等の付き添いが常時行われている場合も多く,これらショルダーハッキング懸念には対策が必要である.
そこで本論文では,付き添い者等の傍観者がいた場合でも,入力場面及び画面情報から入力情報を推測されにくい秘密情報の入力方式を提案する.特には対象を四肢が不自由な肢体不自由者を想定し,入力インタフェースに視線入力装置を用い,瞬き動作だけでパスワード等の秘密情報を入力する方式を提案する.

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