情報処理学会 第81回全国大会講演要旨

都市部での歩行者測位精度向上のため、安全運転支援システムの車車間通信で配信される車両の位置情報を含むパケットの電波を歩行者の携帯端末で傍受し、GPSからの電波と合わせて測位に利用する手法が提案されている。この手法では、車両を基準点として、受信信号から歩車間の距離と、電波の到来角度情報を推測し歩行者位置を算出することにより、高精度な測位性能が期待できる。一方で、精度を高めるために携帯端末に多数のアンテナが必要となり、現在の端末実装技術では現実的では無い。このため、本研究では、端末の少ない数のアンテナでも、車両の移動により時間変化するCSI（チャネル状態情報）を利用して角度推定を行う手法を提案する。