4ZE-08
軽度難聴高齢者を対象とした聴覚支援アプリの開発
○高橋 司,小林一樹,李 玉潔,高橋伸弥(福岡大),小野 博(西九州大)
急速な高齢化に伴う老人性難聴者の増加により補聴器の重要性は高まりつつあるが,一部の音声が聞こえにくいだけという軽度難聴者は補聴器の利用を避ける傾向があり,補聴器の普及が進んでいない状況である.その理由としては,補聴器が高価であること,装用が煩わしいことなどが挙げられる.そこで,近年,高性能化が進むスマートフォンを利用した,発話音声から聞き取りにくい音を含む単語をワードスポッティングで抜き出し,その言葉を画面に表示するとともに合成音声でリピートする聴覚支援アプリを開発する.どのような音が聞き取りにくいかは利用者によって異なるため,あらかじめ利用者ごとに設定を登録できる仕組みとし,合成音声に関しても利用者が聞き取りやすい声に加工して出力するものとする.アプリの開発にあたり,軽度な難聴の自覚のある高齢者を対象とした合成音声の聞き取り実験を行い,音声の加工方法についての検討を行った.

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