2ZH-05
日本におけるコンピューティング史の資料保存のための試論
○前山和喜(関西大)
日本におけるコンピューティング史に関する資料保存は,情報処理学会や国立科学博物館による認定に留まっている.この取り組みにより重要な資料が散逸しないようになっているが,組織的に大規模な資料収集や保存をするまでには至っていない.その理由に,コンピューティング史の資料の形態が多様であるという問題が挙げられる.計算機本体や,入出力装置をはじめとする周辺機器のようなハードウェアだけでなく,プログラムライブラリなどのソフトウェア,写真や映像などのメディア資料,マニュアルや教科書,研究ノートなどの当時の技術を示す資料なども含まれる.これらの資料を,歴史研究の観点から考察することで,保存のための枠組みを提案する.

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