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触覚認知における皮膚の形態計算のためのモデル化
○武者 茜,重宗宏毅,臺原 学,澤田秀之(早大)
人間は接触面の微小な凹凸を認識して触覚を得ているが,この機能を工学的に再現することは未だ難しい.そこで我々は,人間の皮膚構造が持つ形態計算に着目した. 人間の皮膚は,硬さの異なる3層の組織からなり,応答性の異なる4種の受容体と相互作用する構造を持つ.この皮膚構造をバネ定数の異なるバネの連結によってモデル化する.冗長な力学モデルでは入力が力学系内に保持され,次の入力に影響を与えることが知られている.この履歴情報を利用することで,皮膚の力学モデルが時系列データにおける学習性能に寄与することを確認した.実験結果をもとに,皮膚構造が触覚のセンシングにおいて果たす役割と,その情報処理能力について議論する.

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