情報処理学会 第80回全国大会 会期:2018年3月13日~15日 会場:早稲田大学 西早稲田キャンパス 情報処理学会 第80回全国大会 会期:2018年3月13日~15日 会場:早稲田大学 西早稲田キャンパス
論文必勝法
日時:3月13日(火)9:30-12:00
会場:第3イベント会場(63号館 02-02)
【セッション概要】論文誌ジャーナル/JIP編集委員会主催の本セッションでは,現在,論文誌への掲載を目指して論文を執筆中もしくは,今後,執筆する予定のある情報処理分野の若手研究者の方々へ有益な情報を提供いたします.具体的には,まず,経験豊富な講師をお迎えして研究成果を論文として執筆する過程についてお話をいただきます.また,パネル討論では,編集委員会から委員長ならびに,各グループの主査による,採録される多くの論文にみられる傾向や,査読コメントへの対応方法などのアドバイス,論文を出す前のチェック事項などについて討論します.本セッションは,論文著者の方のみならず,共著者の指導教員,査読をお引き受けくださる方にも必見です.
司会:柴山 悦哉 (東京大学 情報基盤センター 教授)
【略歴】1983年京都大学院理学研究科修士課程修了.同年,東京工業大学理学部助手.その後,龍谷大学理工学部,東京工業大学理学部,同大学院情報理工学研究科を経て2008年より東京大学情報基盤センター教授.理学博士.プログラミング言語,ソフトウェアセキュリティなどの研究に従事.現在,情報処理学会理事及び論文誌ジャーナル編集委員長,科学技術振興機構研究主幹及び副研究総括,日本学術会議第三部会員など.
9:30-10:30 基調講演 妄想から論文まで --大規模システム開発とトップカンファレンスでの論文発表を両立させるには--
鳥澤 健太郎 (国立研究開発法人 情報通信研究機構 データ駆動知能システム研究センター センター長)
【講演概要】いわゆるトップカンファレンスに採択される論文をコンスタントに書くにはそれなりのコツがある.本講演では,英語に関する研究が圧倒的に多い自然言語処理分野でマイナーな日本語処理の研究というハンディキャップを背負いつつ,他の多くの同僚研究者とともにトップカンファレンス論文を書いてきた中での失敗談,成功譚,さらには講演者が同僚たちに伝えているコツについて,身も蓋もない話も含めて述べたい.また,講演者らの立場としては,トップカンファレンスが最終目標ではなく,時として単なる妄想めいた未来像からスタートして,最終的に人の役に立つシステムを完成させることがさらに大きな目標としてあるわけだが,それら目標の両立は往々にして単なる論文執筆よりも難しい挑戦しがいのある課題となる.そうした挑戦についても述べたい.
【略歴】1995年東京大学大学院理学系研究科博士課程中退.博士(理学).同大学院助手,北陸先端科学技術大学院大学准教授を経て,現在,(国研)情報通信研究機構・データ駆動知能システム研究センター・センター長.日本学術振興会賞,ドコモモバイルサイエンス賞,Twitter Data Grants等受賞.専門は自然言語処理で,対災害SNS情報分析システムDISAANA,D-SUMM,Web情報分析システムWISDOM X等の大規模自然言語処理システムを開発,一般公開している.現在は深層学習を用いた音声対話システムWEKDAを開発中.
 
10:40-12:00 パネル討論 条件付の壁を越えよう
【討論概要】情報処理学会論文誌ジャーナル編集委員会は,基盤グループ,ネットワークグループ,知能グループ,情報システムグループの4つのグループに分かれて,論文の編集を行っています.各グループに属する論文誌編集委員は日頃から多くの投稿論文を扱っており,投稿論文が採録されるまでのプロセスやあらたな論文投稿システムや論文誌の査読ポリシーなど,情報処理学会論文誌に投稿する際に役立つ情報を持っています.中には興味ある論文なのに「不採録」,もうあと一歩で「条件付きの壁」が越えられない「惜しい」論文も散見されます.そこで,本パネル討論では,論文誌編集委員の立場から見た論文の書き方や査読の仕方について,各グループの主査に熱く語って頂き,フロアと一緒になって論文必勝法に関する議論を深めたいと思います.
パネル司会:島岡 政基 (セコム株式会社 IS研究所 主任研究員)
【略歴】1998年慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程修了.同年セコム(株)入社.2004年より同IS研究所.2005〜10年まで国立情報学研究所特任准教授(後に客員准教授)を兼務.2014年総合研究大学院大学複合科学研究科情報学専攻博士課程修了.博士(情報学).認証基盤とトラストの研究開発に従事.情報処理学会コンピュータセキュリティ研究会幹事(2015年〜),同会論文誌編集委員会ネットワークグループ委員(2015年〜),同副査(2016年〜).
パネリスト:柴山 悦哉 (東京大学 情報基盤センター 教授)
【略歴】1983年京都大学院理学研究科修士課程修了.同年,東京工業大学理学部助手.その後,龍谷大学理工学部,東京工業大学理学部,同大学院情報理工学研究科を経て2008年より東京大学情報基盤センター教授.理学博士.プログラミング言語,ソフトウェアセキュリティなどの研究に従事.現在,情報処理学会理事及び論文誌ジャーナル編集委員長,科学技術振興機構研究主幹及び副研究総括,日本学術会議第三部会員など.
パネリスト:渡辺 博芳 (帝京大学 理工学部 教授)
【略歴】1988年宇都宮大学大学院工学研究科修士課程修了.栃木県庁を経て帝京大学理工学部助手,現在,同教授.帝京大学ラーニングテクノロジー開発室・室長を兼務.工学博士.教育学習支援情報システム,情報教育の研究に従事.情報処理学会学会誌編集委員(2016年〜),同学会論文誌教育とコンピュータ編集委員(2016年〜),同学会論文誌編集委員会情報システムグループ委員(2016年〜),同副査(2017年〜).
パネリスト:松島 裕康 (国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター)
【略歴】2011年〜2012年日本学術振興会特別研究員(DC2).2013年電気通信大学情報理工学研究科修了(工学博士).現在,国立研究開発法人産業技術総合研究所人工知能研究センター特別研究員.人工知能,マルチエージェントシミュレーション,進化計算の研究に従事.情報処理学会論文誌編集委員会知能グループ委員(2015年〜),同副査(2016年〜).
パネリスト:浅井 信吉 (会津大学 コンピュータ理工学部)
【略歴】会津大学コンピュータ理工学部上級准教授.1996年筑波大学大学院博士課程を修了後,(株)ウェーブフロント勤務を経て,現職.論文誌編集委員会基盤グループ委員(2014年〜),副査(2015年〜),主査(2017年).数値解析その他に関する研究に従事.