5U-06
BBRとCUBICの共存時における性能評価
○屋代秀幸(福島大),石 為之(重慶理工大),内海哲史(福島大)
現在,Linux2.6.19以降でTCP CUBICがデフォルトの輻輳制御アルゴリズムとして用いられている.輻輳制御アルゴリズムは,主にパケットロスに基づいて輻輳を検出するLoss-Based輻輳制御と,遅延時間に基づいて輻輳を検出するDelay-Based輻輳制御がある.TCP CUBICはLoss-Based輻輳制御であり,いくつかの問題点が挙げられる.バッファが大きいときには,過剰なバッファリングによりBufferBloatが発生し,無線リンクでは,リンクエラーによるパケット損失が起きやすく,スループットが低下してしまう.本稿では,Google社が2016年に発表した輻輳制御,TCP BBRに注目した.TCP BBRはネットワークにおけるデータ転送レートとRTT(Round Trip Time)を計測し,最大のデータ転送レート,最小のRTT(RTprop)からBDP(Bandwidth-Delay-Product)を計算し,バッファが埋まらないようにする.本稿では,TCP BBRとTCP CUBICが共存したときの性能について実験,考察をした.

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