情報処理学会 第80回全国大会講演要旨

3-D Network-on-Chips (3-D NoCs) を構築するためのワイヤレスデータバスと,バス上でのデータ衝突検知手法を提案する.近年,多数のコアを高密度に実装する手法として,チップの3次元積層が注目を集めている.積層されたチップ間の通信手段の一つに,インダクタ間の誘導結合を利用するThruChip Interface (TCI) がある.ワイヤレスにチップを接続するため,安価かつ柔軟に3-D NoCsを構築できる.本稿では,TCIを用いたワイヤレスデータバスの構成と,磁界変化を利用したデータ衝突検知手法について述べる.テストチップを製造し,4枚積層した実チップによる評価をおこなうことで,TCIの性能と提案する衝突検知手法の有用性を示す.