情報処理学会 第80回全国大会講演要旨

　広域網上に設置したコンテンツ配信制御装置が、移動体の受信状態を取得し、移動体へのデータ配信に優先度をつける手法が提案されている。しかしながらこの方法は、配信制御装置が常に受信状態を収集する必要があり、配信制御が不要な状況においても配信制御処理を実施するので、制御に伴うオーバヘッドが高い。さらに、受信端末が増加すると、配信制御装置に負荷が集中し、サービス品質が低下する恐れがある。
　本稿では、配信制御が必要な状況でのみ移動体同士でコンテンツ要求の優先度制御を行うことで、特定の装置に負荷がかからず、移動体数に対してスケーラビリティをもつ方式について議論する。