情報処理学会 第80回全国大会講演要旨

　近年,顔画像を用いた表情認識技術は,最適な表情で撮影可能なカメラの開発や会話中における表情の変化の自動分析などに広く応用されている.また,医療・福祉の分野では,表情の表出が困難な患者のための訓練支援を目的としたシステムの開発が進んでいる.この目的を達成するため,理想的な表情と表出された状態との差異を定量的に提示する必要がある.本研究では,表情を訓練するために,顔の形状を考慮する必要があると考えており,3D顔モーフィングモデルを利用した表情訓練システムの開発を試みる.また,簡易モデルと詳細モデルの2種類の3D顔モデルを用いた表情訓練システムを実装し,実験を通じて当システムの性能を検証する.