情報処理学会 第80回全国大会講演要旨

昨今の小・中・高校において「いじめ」が大きな問題となっている.教師による適切ないじめ対策行動がいじめを減らすと考えられるが,実際の教育現場においていじめ対策方法の有効性を確認する際,長期間にわたる観測を行う必要がある.そのため,いじめ対策行動の効果を確かめる目的で,学級の数理モデルが研究されている.先行研究は,生徒が会話相手,話題対象を選択し,会話を行うことで,人間関係を形成する学級モデルとなっており,自分が好きなもの,嫌いなものを話題対象に挙げるが,実際では,相手の事も考えて話題を振ると考えられる.そこで本研究では,会話相手の好みを考慮した学級モデルを構築し,その有効性を確認した.