情報処理学会 第80回全国大会講演要旨
2K-01
他個体を参照した進化的計算による巡回セールスマン問題の解法
生物学的進化から着想を得た進化的計算の考えを基に設計された既存手法には,自然界の生物の仕組みに囚われ過ぎている部分がある.加えて,探索集団が持ち合わせない新規要素の発見は乱数に強く依存している.そこで,問題特有の情報を表す個体の表現型を利用して,探索集団が持ち合わせない新規要素を含む要素集合を生成し,各個体が複数の他の個体や要素集合を参照し,新たな個体に進化する,新たなアルゴリズムを構築した.そして,代表的な組み合わせ最適化問題である巡回セールスマン問題の近似解を高精度かつ高速に求めることで有効性を確認した.
