情報処理学会 第80回全国大会講演要旨

本稿では,任意方向の平行光線を生成可能な4自由度光源システムを前提として,照度差ステレオのための照明計画について議論する.具体的には,照度差ステレオにおいて逐次的に光源を追加するときに,法線を推定するのに最適な光源方向を求める手法を提案する.提案手法では,画素値に含まれるノイズが法線の推定結果に伝播することに基づいて,法線の不確かさを最小にする光源方向を求める.このとき,逐次的に得られる暫定的な法線を用いて被写体の3次元形状を復元し,任意方向の光源に対して影になる領域を予測することで,影の影響を考慮した法線の不確かさを計算する.合成画像を用いたシミュレーション実験を行い,提案手法の有効性を確認する.