1D-04
測域センサを利用した路線バス乗降計測システムの開発
○山田遊馬,廣森聡仁,山口弘純,東野輝夫(阪大)
地域交通の要である路線バスにおいて,乗降者数や乗降に要する時間などの乗降情報を把握することは,地域公共交通の利用状況の正しい理解と改善のために極めて重要である.本研究では,測域センサを用いて路線バスの乗降者数や乗降に要する時間を正確に計測するシステムを提案する.測域センサは広範囲にわたり物体までの距離データ(点群) を出力するセンサであり,提案システムはそれらの点群からリアルタイムに人体を識別しトラッキングを行う.大阪大学のキャンパス間を運行する路線バスに本システムを設置する実証実験を行った結果,乗車人数推定では誤差率5.3%(平均絶対誤差0.94人),降車人数推定では誤差率7.5%(平均絶対誤差1.9人)と非常に高精度な推定精度を達成した.また,1フレームあたりの平均処理時間はRaspberry Pi 3 Model B で3.4msであり,安価なコンピュータでもリアルタイム計測が可能であることが示された.

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