情報処理学会 第78回全国大会 会期:2016年3月10日~12日 会場:慶應義塾大学 矢上キャンパス 情報処理学会 第78回全国大会 会期:2016年3月10日~12日 会場:慶應義塾大学 矢上キャンパス
2015年サイバー事件回顧録~技術と法制度の両面から~
日時:3月10日(木)9:30-12:00
会場:第1イベント会場(MMR)
【セッション概要】ドローンの意図しない場所での飛行や年金機構への標的型攻撃など,先端IT技術の発達には必ず問題も付きまとう.このパネル討論ではそういった技術と法の問題を研究するEIP研究会より,技術者の立場と,法律や政策などを研究する社会科学の研究者のそれぞれの立場から対策や技術の健全な発展手法について意見を述べ合うものとする.パネルでは,2015年度に比較的大きく報じられた事件を中心に討論することとする.さらに必要に応じて,本年度の問題だけに留まらず来年より稼働するマイナンバーや,(3Dプリンタによる銃製造問題など)過去1~2年の事件も扱うこととし,来るべき近未来のシンギュラリティ社会への示唆としたい.
9:30-12:00 パネル討論 2015年サイバー事件回顧録~技術と法制度の両面から~
【討論概要】2016年3月までに起きた,サイバー空間やITに関する様々な事件・問題について多様な専門家からそれぞれの立場で意見を述べてもらう.・ドローンの落下事件を教訓に,ロボットや自動運転車に関する問題.・年金機構をはじめとする公的機関への標的型攻撃を教訓に,来年のサミットやオリンピックを見越したサイバーディフェンスのありかた.・IoTやM2Mの普及のために必要なことは何か.・マイナンバー法や改正個人情報保護法に伴う,パーソナルデータの保護と利活用.・その他,情報処理学会に関連する分野の様々な事件や裁判例.等々を扱う予定.
パネル司会:須川 賢洋 (新潟大学 法学部 助教)
【略歴】新潟大学大学院法学研究科修了(法学修士).専門はサイバー法で,コンピュータ犯罪,デジタル知的財産,情報セキュリティ制度,デジタル・フォレンジックなど,先端技術と法律の関係を中心に研究.共著に「ITセキュリティカフェ―見習いコンサルの事件簿」(丸善),「実践的eディスカバリ―米国民事訴訟に備える」(NTT出版),「デジタル・フォレンジック事典」(日科技連)など.
パネリスト:金子 格 (東京工芸大学 工学部コンピュータ応用学科オーディオビジュアルメディア研究室 准教授)
【略歴】1980 早稲田大学卒.2004 博士(情報科学).株式会社アスキーにてパソコンシステムソフトウエア,システムLSI,ASICの開発,グラフィックスコミュニケーションラボラトリーズでMPEG標準の策定等に従事.2004年より東京工芸大学准教授.
パネリスト:板倉 陽一郎 (ひかり総合法律事務所 弁護士)
【略歴】2002年慶應義塾大学総合政策学部卒,2004年京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻修士課程修了,2007年慶應義塾大学法務研究科(法科大学院)修了.弁護士(ひかり総合法律事務所).2010年4月より2012年12月まで消費者庁に出向(消費者制度課個人情報保護推進室政策企画専門官).情報ネットワーク法学会理事,情報処理学会電子化知的財産・社会基盤研究会幹事,第二東京弁護士会国際委員会副委員長,経済産業省,総務省,観光庁等の有識者委員等を現任.主な取扱分野はデータ保護法,IT関連法,知的財産権法等.
パネリスト:原田 要之助 (情報セキュリティ大学院大学 情報セキュリティ研究科 教授)
【略歴】1979年,京都大学大学院工学部数理工学専攻を修了,電信電話公社(現NTT)の研究所で通信ネットワークの監視,制御システムを開発.1990年,通信ネットワークのセキュリティアーキテクチャを研究.1999年から,情報通信総合研究所にてセキュリティコンサルやセキュリティ監査に従事,2005年から大阪大学工学部大学院工学研究科の特任教授として組織のリスクマネジメントを担当.2010年から,情報セキュリティ大学院大学教授,リスクマネジメント・情報セキュリティマネジメントを担当.情報セキュリティ監査については,1999年より2010年まで,国連傘下基幹の情報セキュリティ監査に従事し,2000年から2008年までチームリーダとして活躍した.2010年より日本セキュリティ監査協会・資格認定委員会の委員長.情報処理学会 電子化知的財産社会基盤研究会の幹事,セキュリティマネジメント学会の常任理事,システム監査学会の理事など.
パネリスト:折田 明子 (関東学院大学 人間環境学部 現代コミュニケーション学科 講師)
【略歴】2007年慶應義塾大学にて博士(政策・メディア)取得.中央大学ビジネススクール助教,慶應義塾大学特任講師,米国ケネソー州立大学Visiting Assistant Professorを経て現職.インターネット利用における匿名性,プライバシー,「名前」に関する研究に従事.ソーシャルメディア利用と故人に関する研究で2013年山下記念研究賞を受賞.