情報処理学会 第78回全国大会講演要旨

電子テキストは紙媒体に比べてコンパクトに収納でき，検索も容易である．近年，タブレット端末などの発達により，電子書籍も普及している．しかし，現在の電子テキストは基本的に2次元平面上に表示されているため，紙媒体であれば簡単に把握できるような書籍の厚みや複数箇所の同時閲覧等が困難である．本研究では，電子テキスト表示を従来の紙媒体による書籍の読書体験に近づけるべく，拡張現実の技術を応用し，3次元CGを用いて書籍を立体的に表示し，かつ，非接触型センサKINECTを用いて人の手の動きを取得し，本物の紙媒体を扱うような操作感を，PC上に実現する手法の開発を目指す．本発表ではシステムの概要を示し，その有効性を検証した．