4E-02
細胞内シグナル伝達系の多安定性に関する網羅的解析
○末吉智奈佐,仲  隆(九産大)
 細胞内シグナル伝達系は,細胞内の生化学反応を制御しており,その異常が細胞のがん化の原因と考えられているため,近年盛んに研究されている.しかし,生化学反応は非線形であるため,理論的解析手法の構築が難しい.系毎にパラメータを固定したシミュレーション解析が行われているのが現状である.
 本研究では,シグナル伝達系を,伝達経路の酵素の活性化不活性化サイクル反応をノードとし,その制御関係をアークとする制御ネットワークとして定式化することにより,系の多安定性に関する網羅的解析を行った.ネットワークを構成する各ノードは,活性化と不活性化の最大反応速度の比というパラメータを持つ.ネットワークの形状と制御関係に加え,このパラメータについても網羅的な解析を行った.

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