イベント企画
DXを推進する俊敏なシステム開発・運用─アジャイルにつなぐビジネスとICT ~デジタルプラクティスライブ~
9月3日(木) 9:30-12:00
第2イベント会場
【セッション概要】 デジタルトランスフォーメーション(DX)による新しい時代へのシフトが起こりつつあります。この動きが社会に浸透することで、従来の社会・経済システムがICTを活用するように変革し、その効果を最大限に引き出すことができる新たな社会・経済システムへと向うことになります。企業は、新しいデジタル技術を活用する新たなビジネスモデルや技術統合とそれによる新たな価値を生み出していくことが求められます。アジャイル開発やDevOpsは、DX時代に有効なシステム開発・運用スタイルとして導入が進みつつあり、本セッションでは各社の取組みなどを紹介します。
司会:山下 博之(独立行政法人情報処理推進機構(IPA))
【略歴】 1981年京都大学大学院修士課程(情報工学)修了。同年、日本電信電話公社(現NTT)入社。2003年10月に(株)NTTデータに転籍。2004年~2008年、JSTに出向。2009年4月に(株)NTTデータアイ入社、同時にIPAに出向。ソフトウェアエンジニアリングやモデル契約関連の業務に従事。2003年10月~2008年4月、科学技術振興調整費プログラムオフィサー。2010年4月~2014年3月、情報処理学会電子化知的財産・社会基盤研究会主査。2007年5月~2015年12月、情報規格調査会SC6専門委員会委員長。IEEE、情報処理学会各会員。
9:30-10:00 講演(1) 不確実性の時代だからこそ、アジャイルマインドが重要に~PMIやIPAのアジャイル動向と、実践者の実感とは~
渡会 健(株式会社マネジメントソリューションズ/PMI日本支部アジャイル研究会 代表)
【概要】 PMBOKで有名なPMIですが、ウォーターフォールの象徴のようにイメージされていませんか? 実際にはPMBOKとはプロジェクトの成功に寄与するための基盤です。アジャイルにも十分適用できます。そしてそのPMIはプロジェクトの成功のために近年はアジャイルをどんどん取り入れていっております。一方、国内でもIPAがDX時代を乗り切るためにアジャイルを推進しており、ITSS+(プラス)として発信もしております。私は運よくPMI、IPA双方での活動をする機会に恵まれましたので、それぞれの団体がアジャイルについて今何を発信していこうとしているかをお伝えします。
【略歴】 宇宙関連ソフトベンダーにて従来型ソフトウェアシステム開発にJAXA出向経験含めて16年勤務後、PM系コンサルファームに転職。その時アジャイル開発に出会い、現場で実践するため中小規模の独立系ITベンダーに転職。以降、2011年以降最初の3年で3億以上を売り上げ、アジャイルコーチや導入コンサル、アジャイルやPMBOK系の研修講師も務めるようになる。2018年からはコンサル業界へ復帰し、2020年から現職にて社内外で活動中。
10:00-10:30 講演(2) ユーザとAgileに共創する 本当に欲しかったサービス
松本 芳宏(本田技研工業株式会社)
【概要】 「一体どれだけの時間が資料作成や構想検討に使われているのか」
「現場のアイデアをシステムにしようしたら、数千万円の見積もりと、指摘を何度も受けて、結局諦めました」
このような声が私の周りだけでなく、交流のある他社の方からも頻繁に聞かれてきます。そんな中で創立70年を超えた日本の製造業の組織と文化の変革にDXチャレンジした経緯について
・組織論
・ユーザと本当に欲しかったサービスの作り方
の二軸で説明します。
【略歴】 1991年本田技研工業株式会社入社。デジタルトランスフォーメーションの流れを受け、生産技術企画部門デジタル領域課長として生産部門のデジタル対応を担う。同社内でいち早くアジャイル開発を取り入れ、現在はファンユーザー増加と領域拡大に向けて推進中。
10:30-11:00 講演(3) アジャイル開発によるMaaSの実現
吉田 大樹(株式会社デンソー デジタルイノベーション室アジャイル開発課 リードエンジニア)
【概要】 クルマの魅力は単にクルマそのものの魅力だけでなく、クルマに関連する様々な活動をより便利にできるサービスの魅力も重要になってきている。デンソーでは、従来の自動車開発以上に顧客のニーズを考慮し、サービスを顧客とともに作るべく、アジャイル開発を導入した。本講演では、具体的なチーム作りや文化の形成、システムの実装や運用をどのように進めてきたか取り組みを紹介する。
【略歴】 2010年東京工科大学コンピュータサイエンス学部卒業。同年より、システムエンジニアとしてのキャリアをスタートし、サーバサイドおよびフロントサイドの開発を経て、2019年(株)デンソー入社、デジタルイノベーション室にてシステムエンジニアとしてアジャイル開発に従事。
11:00-11:30 講演(4) エンタプライズ領域のアジャイル開発の課題
鈴木 雄介(グロース・アーキテクチャ&チームス株式会社 代表取締役社長)
【概要】 エンタープライズ領域においてデジタルトランスフォーメーション(以下DX)と言われるようなビジネスモデルの変化に合わせ、システム開発にアジャイル開発プロセスを導入する取り組みが増えている。しかし、実際に導入しても高いビジネス成果をあげることは容易ではない。本稿ではシステム開発手法を組織の意思決定プロセスと捉え、エンタープライズ領域におけるアジャイル開発の課題を論じる。また事例をあげて、この解決に向けた取り組みを紹介する。
【略歴】 企業のデジタル変革をプロセスとテクノロジーで支援するグロース・アーキテクチャ&チームス株式会社 代表取締役社長。三越伊勢丹グループのDX推進子会社アイムデジタルラボ取締役。日本_Javaユーザーグループ CCC運営委員長