イベント企画
一人一台端末による学びを支えるデジタル学習環境
9月1日(火) 15:30-17:30
第3イベント会場
【セッション概要】 高等教育機関においてはBYOD(Bring Your Own Device)環境の普及が進んでおり、学生の理解度に応じて個別最適化した学習環境を提供することが現実的な選択肢となってきている。また初等中等教育においては、GIGAスクール構想を受け児童生徒に対し一人一台のコンピュータとネットワークを提供する、ICT環境整備の抜本的充実が急速に図られている。

一人一台端末による学びを支えるためには、情報端末や無線LAN環境などのハードウェア整備、学習コンテンツやLA(Learning Analytics)を駆使した学習支援プラットフォームの開発利用、日常的にICT環境を学習支援に活用できる体制構築が必須である。加えて、教育機関の情報セキュリティ確保、学習コンテンツの著作権管理、オープンコンテンツの活用など、課題は数多い。一人一台端末の効果や投資対効果に関する調査分析も不足しており、環境整備に向けた具体的指針の提示も求められる。

本企画では、教育機関において一人一台端末による学びを支えるデジタル学習環境の可能性と課題について議論する。一人一台端末によるデジタル学習環境の整備、教育学習支援システムの利活用、情報セキュリティ、オープンコンテンツ、著作権に関する専門家によるパネル討論により、次世代のデジタル学習環境のあり方について議論する。
15:30-15:45 講演(1)
豊福 晋平(国際大学GLOCOM 主幹研究員/准教授)
15:45-16:00 講演(2) 学習ログの分析とエビデンスに基づく教育の実現に向けて
緒方 広明(京都大学 学術情報メディアセンター 教授)
【概要】 2020年4月以降、京都大学のいくつかの講義では、デジタル教材配信システムBookRollを用いて、遠隔講義が実施された。本発表では、この学習ログの分析結果とエビデンスに基づく教育の実現に向けた取り組みを報告する。
【略歴】 現在、ラーニングアナリティクス, 教育データ科学、エビデンスに基づく教育のための情報基盤システムなどの研究に従事。国際会議ICCE2014などで論文賞を多数受賞。IEEE Transaction on Learning Technologies等の副編集委員長。IJCSCL, IJAIED, Journal of Learning Analyticsなどの編集委員。日本学術会議の連携会員。
16:00-16:15 講演(3) 教育のデジタル化と個人データ保護
武田 俊之(関西学院大学 高等教育推進センター)
【概要】 デジタル化、ネットワーク化された教育では、個人が何をどのように教わり学んだかが詳細に記録、蓄積、連結される。このような個人データとしての学習履歴は、教育サービス提供者において、データの利用目的の範囲の分析やアダプティブな教育利用で用いられるならば問題はない。しかし、教育改善やデータ利活用を名目としたデータの収集や名寄せには、データによる選別、差別、データの漏洩、教育の効果低減など、データ主体(個人)が意図しない、そして回避できないリスクがある。この講演では以下の内容について教育データ保護について概観する。(1) 教育データの特徴、(3) 教育と他分野との相違点、(3) 想定されるリスク、(4) 匿名化手法と安全管理、(5) 教育研究の倫理。
【略歴】 1990年4月から現在まで関西学院大学(情報処理研究センター、情報メディア教育センター、高等教育推進センター)にて、学習・教育に関する技術や方法の設計、開発、研究に従事。その間、2000年ハワイ大学マノア校客員研究員。
16:15-16:30 講演(4) 高等教育のオープン化とデジタル学習環境
重田 勝介(北海道大学 准教授)
【概要】 本講演では、高等教育のオープン化とオープンコンテンツの普及を踏まえたデジタル学習環境の整備・改善について述べる。
【略歴】 北海道大学情報基盤センター准教授ならびに高等教育推進機構オープンエデュケーションセンターeラーニング部門長。オンライン学習と教育のオープン化に関する実践研究、高等教育機関におけるICT利活用に関する調査研究に取り組む。日本教育工学会評議員ならびにSIG-05(ゲーム学習・オープンエデュケーション)代表。
16:30-16:45 講演(5)
隅谷 孝洋(広島大学 准教授)
16:45-17:30 パネル討論 一人一台端末による学びを支えるデジタル学習環境の構築に向けて
【概要】 高等教育機関においてはBYOD (Bring Your Own Device)環境の普及が進んでおり、学生の理解度に応じて個別最適化した学習環境を提供することが現実的な選択肢となってきている。また初等中等教育においては、GIGAスクール構想を受け児童生徒に対し一人一台のコンピュータとネットワークを提供する、ICT環境整備の抜本的充実が急速に図られている。一人一台端末による学びを支えるためには、情報端末や無線LAN環境などのハードウェア整備、学習コンテンツやLA (Learning Analytics)を駆使した学習支援プラットフォームの開発利用、日常的にICT環境を学習支援に活用できる体制構築が必須である。加えて、教育機関の情報セキュリティ確保、学習コンテンツの著作権管理、オープンコンテンツの活用など、課題は数多い。一人一台端末の効果や投資対効果に関する調査分析も不足しており、環境整備に向けた具体的指針の提示も求められる。本パネルでは、教育機関において一人一台端末による学びを支えるデジタル学習環境の可能性と課題について議論する。一人一台端末によるデジタル学習環境の整備、教育学習支援システムの利活用、情報セキュリティ、オープンコンテンツ、著作権に関する専門家によるパネル討論により、次世代のデジタル学習環境のあり方について議論する。
司会:重田 勝介(北海道大学 准教授)
【略歴】 北海道大学情報基盤センター准教授ならびに高等教育推進機構オープンエデュケーションセンターeラーニング部門長。オンライン学習と教育のオープン化に関する実践研究、高等教育機関におけるICT利活用に関する調査研究に取り組む。日本教育工学会評議員ならびにSIG-05(ゲーム学習・オープンエデュケーション)代表。
パネリスト:豊福 晋平(国際大学GLOCOM 主幹研究員/准教授)
パネリスト:緒方 広明(京都大学 学術情報メディアセンター 教授)
【略歴】 現在、ラーニングアナリティクス, 教育データ科学、エビデンスに基づく教育のための情報基盤システムなどの研究に従事。国際会議ICCE2014などで論文賞を多数受賞。IEEE Transaction on Learning Technologies等の副編集委員長。IJCSCL, IJAIED, Journal of Learning Analyticsなどの編集委員。日本学術会議の連携会員。
パネリスト:武田 俊之(関西学院大学 高等教育推進センター)
【略歴】 1990年4月から現在まで関西学院大学(情報処理研究センター、情報メディア教育センター、高等教育推進センター)にて、学習・教育に関する技術や方法の設計、開発、研究に従事。その間、2000年ハワイ大学マノア校客員研究員。
パネリスト:隅谷 孝洋(広島大学 准教授)