FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
FIT2016 船井業績賞受賞記念講演

「初音ミクは、なぜ世界で支持されるのか」
伊藤博之(クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 代表取締役)
9月8日(木) 14:00-15:15
第1イベント会場(黒田講堂ホール)
【講演概要】 歌声合成ソフトウエアとして2007年8月に登場した『初音ミク』は、バーチャルシンガーとしてのコンサートを今年、日本ツアーとして5都市、北米ツアーとして3ケ国10都市で開催しております。歌声合成とかバーチャルと言うとなんとなく無機質な印象を受けるでしょうが、初音ミクの活動の背後には何十万人というアマチュアクリエイターの初音ミクを通じた創作活動があります。当社は初音ミクを世に出した者として、クリエイターの創作活動こそが初音ミクの生命線であり、そのためクリエイターの自由闊達な創作活動を支えるための様々な取り組みを行って参りました。本講演では、そうした当社の取り組みをお話しするとともに、協創活動を通じた未来社会を展望したいと思います。

【略歴】 北海道大学に勤務の後、1995年7月札幌市内にてクリプトン・フューチャー・メディア株式会社を設立、代表取締役に就任、現在に至る。アメリカ、ヨーロッパなど世界各国に100数社の提携先を持ち、1000万件以上のサウンドコンテンツを日本市場でライセンス販売している。会社のスローガンは、『音で発想するチーム』。DTMソフトウエア、音楽配信アグリゲーター、3DCG技術など、音を発想源としたサービス構築・技術開発を、フラットな社内体制のもと日々進めている。「初音ミク」の開発会社としても知られている。北海学園大学経済卒。北海道情報大学客員教授も兼任。2013年に藍綬褒章を受章。