FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
イベント企画
[パネルセッション] 未来のICTリーダー 学生対企業対談 ~決意・意欲と期待・激励~
9月8日(木) 15:30-17:30
第5イベント会場(共通教育棟B棟2階B21)
【セッション概要】 第5期科学技術基本計画が2016年1月に閣議決定されました。ICTの進化等により、社会・経済の構造が日々大きく変化する「大変革時代」が到来し、国内外の課題が増大、複雑化する中で科学技術イノベーション推進の必要性が増しています。こうしたイノベーション推進には、俯瞰できるリーダー、特に情報の専門家への期待が高まっています。文部科学省の推進する博士課程教育リーディングプログラムは、研究職以外でもリーダーとして活躍できる人材育成の観点から、大学改革を含む教育全般の改革の重要な役割の一端を担っています。このたび同プログラム複合領域型(情報)を履修する博士学生を中心に招き、新たなプログラムから得た資質・能力、未来への意欲や決意を語って頂き、学生対企業経験者の討論を行います。大学や企業の学会会員、人事担当や高校教員など広く関係者にも参加を呼びかけ、意見交換の場とします。これを契機に、教育を中心とした社会課題への対応、新たな産学連携システムなどにおける学会の役割を考えます。
司会:筧 捷彦
【略歴】 1968年東京大学工学部数理工学科卒業、1970年同大学大学院工学系研究科数理工学専攻修士課程修了。同年4月東京大学工学部助手、1974年4月立教大学理学部数学科講師、助教授を経て、1986年4月早稲田大学理工学部数学科教授、1991年同学部情報学科教授、2016年3月基幹理工学部情報理工学科退任。早稲田大学名誉教授。プログラミング言語・処理系・方法論の研究教育に従事。情報処理学会フェロー、情報処理教育委員会前委員長。
司会:小粥 幹夫(日本経済大学 特任教授)
【略歴】 1966年浜松北高校卒業、東京大学理科一類入学。1970年電気工学科猪瀬研究室で平衡符号理論の研究・卒業、古河電気工業(株)入社、ミリ波導波管の開発に従事、1975年米国電波天文台(NRAO)のVLA電波望遠鏡プロジェクトに参加。1977年復職後、光ファイバ関連技術の実用化、光部品事業立ち上げ、米国6年間滞在中に光増幅期器市場開発、Lucentファイバ事業買収等に従事。1991年東京大学より「水素障害に強い高信頼光ファイバに研究」で博士学位授与。JAIST知識科学社会人博士課程単位取得後、2006年から5年間東北大学特任教授として、高校教員との繋がり深、大震災に遭遇後、教育に関連したイベント開催。電子情報通信学会の他、日本創造学会、研究イノベーション学会(教育サブ分科会主査)会員。博士教育リーディングPO。
パネリスト:中村 達哉(大阪大学 大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻 博士後期課程2年)
【決意と挑戦】 情報科学・認知科学・生物学を融合し、人間の思考や行動のダイナミクスを捉え、人間と寄り添いながら社会をより良い方向へ導く情報システムを実現する学際型リーダーを目指す。
【略歴】 2011年大分工業高等専門学校制御情報システム工学科卒業。2013年大阪大学工学部卒業。2015年大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻博士前期課程修了。現在、同大学院博士後期課程に在学中。Webやテキストを対象としたデータマイニングに関する研究に従事。2013年より、ヒューマンウェアイノベーション博士課程プログラムに第一期生として参画。2016年より、日本学術振興会特別研究員(DC2)。情報処理学会、日本データベース学会各学生会員。
パネリスト:小木曽 里樹(筑波大学 大学院グローバル教育院 エンパワーメント情報学プログラム 3年次)
【決意と挑戦】 工学・心理学・感性科学などをあわせ、耳をふさがない音の提示技術を研究。研究のみならず、異分野交流を推進するIEEE TOWERS、リーディングプログラム学生を一堂に会する学生会議などの主催を通じ、社会や次世代の学生に価値を還元できるリーダーを目指す。
【略歴】 2012年岐阜高専卒業、同年筑波大理工学群工学システム学類入学。2014年同大学卒業・グローバル教育院エンパワーメント情報学プログラムに入学(1期生)。2016年より日本学術振興会特別研究員(DC1)。学類4年以来、システム情報系の音響システム研究室(指導教員 水谷教授)にて骨導音を用いる任意方向への音提示や、音を用いる自己位置推定に関する研究に邁進。IEEE、日本機械学会、日本音響学会、土木学会、Acoustical Society of America各会員。
パネリスト:長江 祐樹(名古屋大学 大学院工学研究科結晶材料工学専攻財満研究室 博士課程後期課程1年)
【決意と挑戦】 人間の生体・周辺環境データの収集・解析を通して、QOL向上に寄与するデバイス開発を目指し、物性物理学・情報科学・人間工学などの異分野間共創を土台にした研究・事業化に奮闘中。社会問題を、我が事として感じ・理解し、"実世界データ循環"のアプローチから解決できる"こころと技術"が伴ったリーダーを目指す。
【略歴】 2016年名古屋大学大学院工学研究科結晶材料工学専攻博士課程前期課程修了。同年より、同大学院博士課程後期課程在学。2014年より博士課程教育リーディングプログラム「実世界データ循環学リーダー人材養成プログラム」1期生として活動。第一原理計算(計算物性物理)と機械学習(情報科学)の異分野融合を土台にした材料探索研究に従事。現在、立石科学研究助成を受けて「無給電センサーデバイスを応用を見据えた、環境調和型センサーモジュールの開発」研究を遂行中。同年6月より名古屋大学発ベンチャー・(株)Tryeting代表取締役CEOとしてICT保育支援システムの開発に従事。応用物理学会、日本金属学会会員。
パネリスト:松下 健(名古屋大学 大学院情報科学研究科 計算機数理科学専攻 博士前期課程2年)
【決意と挑戦】 自分たちが持つITにおける開発技術を駆使し、世の中に新しい価値を創造するためのベンチャー企業の代表として、問題の解決、新しい価値の創造をする力を付けるべく奮闘中。リーディングプログラムで得られる知識や人脈を元に、卒業後は産業界において日本を支えるリーダーを目指す。
【略歴】 2015年名古屋大学情報文化学部自然情報学科卒業。同年、名古屋大学大学院情報科学研究科計算機数理科学専攻入学。専門は組合せ最適化、オペレーションズ・リサーチ。現在、博士課程前期2年。また、名古屋大学博士課程データ循環学リーディングプログラムに参画。ベンチャー企業 ・(合)オプティマインドを立ち上げ、教育、講演会向けシステムの販売、ならびに新サービスの開発に従事。
パネリスト:小出 健二(豊橋技術科学大学 大学院工学研究科情報・知能工学専攻 博士後期課程2年)
【決意と挑戦】 人間に着目した情報を基盤としたロボット技術について研究を行っている。リーディングプログラムを通して学んだ異分野技術の融合も踏まえ、得られた知見を実環境へ応用できる技術リーダーを目指している。
【略歴】 2011年舞鶴工業高等専門学校電子制御工学科卒業。2013年豊橋技術科学大学情報工学部卒業。2015年同大学院工学研究科情報・知能工学専攻博士前期課程修了。現在豊橋技術科学大学大学院工学研究科情報・知能工学専攻博士後期課程在学中 豊橋技術科学大学リーディングプログラム「ブレイン情報アーキテクトの育成」第二期生。知能ロボティクスに関する研究を行い、現在は人のアウェアネスに着目した付き添いロボットの行動計画の研究に従事している。日本ロボット学会学生会員。
パネリスト:加藤 卓哉(早稲田大学 理工学術院 先進理工学研究科 物理学及応用物理学専攻 森島繁生研究室 博士後期課程1年)
【決意と挑戦】 3DCGにおける高精細なアバター生成、3DCGアニメーションのアーティスト支援に関して研究。ACM SIGGRAPHやACM SIGGRAPH Asiaの運営活動などを通じて国内外トップレベルのスタジオ、アーティスト、研究者との交流し、アカデミックとインダストリー、そして異分野のインダストリー間の架け橋となす存在を目指す。
【略歴】 2014年早稲田大学先進理工学部応用物理学科卒業。2016年度同大学院修士課程修了。同年より同大学院博士後期課程に在学。2014年より博士課程教育リーディングプログラム「実体情報学博士プログラム」に在籍。2016年より日本学術振興会特別研究員(DC1)。コンピュータグラフィックス、動画像処理、HCIに関する研究に従事。現在に至る。2014年UCLAにてDr.Demetri Terzopoulosに師事。ACM SIGGRAPH、ACM SIGGRAPH Asiaの学生ボランティアプログラムの運営に携わる。情報処理学会、ACM、画像電子学会、各会員。
パネリスト:旭 寛治
【略歴】 (株)日立製作所基本ソフトウェア本部長、ストレージソリューション本部長、(株)日立テクニカルコミュニケーションズ代表取締役社長等を歴任。1999年情報処理学会理事、2005年情報処理学会副会長。情報処理学会ITプロフェッショナル委員長。情報処理学会フェロー、名誉会員。博士課程教育リーディングプログラム・プログラムオフィサー。
パネリスト:杉山 一雄(株式会社NTTドコモ ネットワーク開発部 電子情報通信学会サービス委員会幹事)
【略歴】 1990年日本電信電話会社入社。以来、移動通信システムのネットワークシステムの研究開発に従事。PDCシステム、PDCパケットシステム、IMT-2000システム、LTEシステムの各世代の移動通信システムのコアネットワーク装置開発に携わる。現在、VoLTEサービスの拡張、ネットワークシステムへの仮想化技術の適用を進めている。NTTドコモネットワーク開発部部長。
パネリスト:平松 聡(富士通株式会社 人材開発室 室長)
【略歴】 1987年富士通株式会社入社。SE/営業を中心とするソリューションサービス事業に携わる社員育成のための教育プログラム、社内認定制度などの企画・運営に従事。2010年マーケティング本部人材開発部長。2014年全社の人材育成を担当する人材開発室長代理、2016年より現職。SSUG(スキル標準ユーザー協会)理事(2010年-2015年)、JEITA(電子情報技術産業協会)スキル標準対応専門委員会(現在はソリューション人材開発専門委員会に改称)委員長(2013年-2015年)。
パネリスト:小沼 良直(公益財団法人 未来工学研究所 政策調査分析センター 主席研究員)
【略歴】 1981年4月東京ガス株式会社入社(技術系)。2003年7月社団法人研究産業協会へ出向(調査研究部長)。2009年9月株式会社テクノリサーチ研究所入社(調査研究部長)。2012年4月一般財団法人日本総合研究所入所(主席研究員)。2013年4月公益財団法人未来工学研究所入所(主席研究員)。現在に至る。専門分野はイノベーション・マネジメント、人材問題、産業政策、教育政策など。