FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム 開催日:2016年9月7日(水)~9日(金) 会場:富山大学キャンパス
イベント企画
ソーシャルビッグデータの利活用によるオープンスマートシティの構築
9月8日(木) 15:30-17:30
第4イベント会場(共通教育棟C棟1階C11)
【セッション概要】 ビックデータを分類すると、企業が収集・分析し、企業活動に資する「エンタープライズ・ビッグデータ」と、地方自治体や企業などが収集し、公共性を有し社会貢献に資する「ソーシャル・ビッグデータ」とに大別できる。本セッションでは、ソーシャル・ビッグデータの利活用によるスマートシティの構築に関して、これらのデータに関して、収集、流通、解析、未来推定、プライバシー保護などを行う先端的な基盤技術を紹介し、リアルタイム都市マネジメントに向けてどのように社会実装していくかを議論する。  【イベント企画資料はこちら】
15:30-15:35 オープニング
徳田 英幸(慶應義塾大学 環境情報学部 教授)
【略歴】 1975年慶應義塾大学工学部卒。同大学院工学研究科修士。ウォータールー大学計算機科学科博士(Ph.D. in Computer Science)。米国カーネギーメロン大学計算機科学科研究准教授を経て、1990年慶應義塾大学環境情報学部に勤務。慶應義塾常任理事、大学院政策・メディア研究科委員長、環境情報学部長を経て、現職。専門は、ユビキタスコンピューティングシステム、OS、Cyber-Physical Systems等。情報処理学会フェロー、日本ソフトウェア学会フェロー。現在、日本学術会議会員、内閣官房情報セキュリティ補佐官などを務める。
15:35-15:50 講演(1) ソーシャル・ビッグデータ収集技術
岩井 将行(東京電機大学 未来科学部情報メディア学科 准教授)
【概要】 農業分野、建築分野にも応用できる安心安全のためのウエアラブルシステムについて説明を行う。ウエアラブルセンサへの応用事例、X-Bandレーダを用いた細やかなセンシングデータのリアルタイムWEB-API化技術、などの研究について紹介をおこなう。
【略歴】 2004年9月慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士号取得。2004年10月慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科講師(有期)。2008年4月東京電機大学未来科学部情報メディア学科プロジェクト准教授(有期)。2009年4月東京大学生産技術研究所助教。2013年4月東京電機大学未来科学部情報メディア学科准教授。
15:50-16:05 講演(2) ソーシャル・ビッグデータ流通技術
中澤 仁(慶應義塾大学 環境情報学部 准教授)
【概要】 実空間から多様なデータを収集し、それを様々なアプリケーションへ流通可能とするために、オープンデータリセンシング技術とユニバーサルセンサデータ流通技術に関する研究開発を行っている。前者では、ウェブページ上に仮想的なセンサを置くことで、ウェブページ上のオープンデータをセンサデータとしてアプリケーションへ流通可能とする。後者では、実空間に無数に存在しうるセンサを検索・発見可能とするとともに、XMPPプロトコルを用いてセンサデータを配送する。本講演では神奈川県藤沢市を主に対象としたソーシャルビッグデータ収集と流通に関する事例に基づき上記研究の成果を述べる。
【略歴】 2003年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了。博士(政策・メディア)。2000年日本学術振興会特別研究員。2003年同大学同研究科特別研究教員(講師)、2008年同大学環境情報学部専任講師を経て、2013年より現職。ユビキタスコンピューティング、実世界センシング、ミドルウエアシステム等の研究に従事。
16:05-16:20 講演(3) ソーシャル・ビッグデータにおけるプライバシ保護技術
瀬崎 薫(東京大学 空間情報科学研究センター 教授)
【概要】 スマートフォンなどのモバイルデバイスから得られるGPS情報やセンサ情報を利活用することにより、都市空間に関する膨大なデータを実時間で取得する参加型センシングや、これを利用した位置情報サービスに関する議論が盛んに行われている。しかしながら、これらのデータはユーザのプライバシー情報そのものや、容易にユーザのプライバシーを類推可能なデータである場合が多く、実用化に向けてはプライバシー保護技術の確立は必須である。本講演では、ユーザ側のデータ送信時にノイズを加える形で暗号化を施すことなくプライバシー保護を軽量な処理で行えるperturbation手法や、時変動する人口密度という背景知識に応じた適応的な処理を施した位置情報保護手法等の研究成果を紹介すると共に、今後取り組むべき課題について整理する。
【略歴】 1984年東京大学工学部電気工学科卒。1989年同大大学院博士課程修了。工学博士。1989年東京大学生産技術研究所講師、同助教授、東京大学空間情報科学研究センター准教授を経て、2011年4月より現職。報通信ネットワーク、センサネットワーク、LBSの研究に従事。
16:20-16:35 講演(4) 異種データ融合・未来推定技術
上田 修功(NTT コミュニケーション科学基礎研究所 上田特別研究室長)
【概要】 多種多様なソーシャルビッグデータから潜在情報を抽出し、都市の状況をリアルタイムに把握し、近未来の状況を予測する技術についての研究開発を行っている。本講演では、我々が新たに開発した構造正則化付き非負値テンソル分解に基づく潜在情報抽出技術、および非定常な時空間データに対しても適用可能なオンライン時空間未来予測技術について説明する。さらに、混雑、渋滞といった都市の重要課題を解決するための最良誘導システムについて概説する。
【略歴】 1984年大阪大学大学院修士課程了。同年、電信電話公社(現NTT)横須賀電気通信研究所入所。現在、NTTコミュニケーション科学基礎研究所 特別研究室長(NTTフェロー)。機械学習・データ科学センタ代表。NII客員教授、京都大学大学院情報学研究科連携教授。統計的機械学習、パターン認識、データマイニングの研究に従事。IEEE、電子情報通信学会、情報処理学会各会員。博士(工学)。
16:35-16:50 講演(5) オープンスマートシティの都市管理に向けた地理空間情報の活用
瀬戸 寿一(東京大学 空間情報科学研究センター 特任講師)
【概要】 従来、地理空間情報の多くは公的機関が有するもので一部の専門家によって活用されてきたが、近年のデータ駆動型による政策立案、さらにはオープンデータ・オープンガバメント運動の高まりを背景に、多くの分野に普及すると共に、基盤的な地理空間情報のみならず、時-空間的な属性を有する動的(リアルタイム)なデータの活用が注目されている。本講演では、本セッションの中心テーマであるオープンスマートシティの構築に向けた地理空間情報の活用事例等について紹介する。
【略歴】 2002年駒澤大学文学部地理学科卒業。2004年東京都立大学大学院都市科学研究科修士課程修了。同年立命館大学文学部実習助手、2005年同講師を経て2012年同大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了。博士(文学)。2012年同専門研究員・ハーバード大学地理解析センター客員研究員。2013年より現職。専門分野は地理情報科学・社会地理学で、参加型GISやボランタリー地理情報に関する研究に従事。
16:50-17:30 パネル討論
【概要】 イベント企画概要ビックデータを分類すると、企業が収集・分析し、企業活動に資する「エンタープライズ・ビッグデータ」と、地方自治体や企業などが収集し、公共性を有し社会貢献に資する「ソーシャル・ビッグデータ」とに大別できる。本セッションでは、ソーシャル・ビッグデータの利活用によるスマートシティの構築に関して、これらのデータに関して、収集、流通、解析、未来推定、プライバシー保護などを行う先端的な基盤技術を紹介し、リアルタイム都市マネジメントに向けてどのように社会実装していくかを議論する。
司会:徳田 英幸(慶應義塾大学 環境情報学部 教授)
【略歴】 1975年慶應義塾大学工学部卒。同大学院工学研究科修士。ウォータールー大学計算機科学科博士(Ph.D. in Computer Science)。米国カーネギーメロン大学計算機科学科研究准教授を経て、1990年慶應義塾大学環境情報学部に勤務。慶應義塾常任理事、大学院政策・メディア研究科委員長、環境情報学部長を経て、現職。専門は、ユビキタスコンピューティングシステム、OS、Cyber-Physical Systems等。情報処理学会フェロー、日本ソフトウェア学会フェロー。現在、日本学術会議会員、内閣官房情報セキュリティ補佐官などを務める。
パネリスト:岩井 将行(東京電機大学 未来科学部情報メディア学科 准教授)
【略歴】 2004年9月慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士号取得。2004年10月慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科講師(有期)。2008年4月東京電機大学未来科学部情報メディア学科プロジェクト准教授(有期)。2009年4月東京大学生産技術研究所助教。2013年4月東京電機大学未来科学部情報メディア学科准教授。
パネリスト:中澤 仁(慶應義塾大学 環境情報学部 准教授)
【略歴】 2003年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了。博士(政策・メディア)。2000年日本学術振興会特別研究員。2003年同大学同研究科特別研究教員(講師)、2008年同大学環境情報学部専任講師を経て、2013年より現職。ユビキタスコンピューティング、実世界センシング、ミドルウエアシステム等の研究に従事。
パネリスト:瀬崎 薫(東京大学 空間情報科学研究センター 教授)
【略歴】 1984年東京大学工学部電気工学科卒。1989年同大大学院博士課程修了。工学博士。1989年東京大学生産技術研究所講師、同助教授、東京大学空間情報科学研究センター准教授を経て、2011年4月より現職。報通信ネットワーク、センサネットワーク、LBSの研究に従事。
パネリスト:上田 修功(NTT コミュニケーション科学基礎研究所 上田特別研究室長)
【略歴】 1984年大阪大学大学院修士課程了。同年、電信電話公社(現NTT)横須賀電気通信研究所入所。現在、NTTコミュニケーション科学基礎研究所 特別研究室長(NTTフェロー)。機械学習・データ科学センタ代表。NII客員教授、京都大学大学院情報学研究科連携教授。統計的機械学習、パターン認識、データマイニングの研究に従事。IEEE、電子情報通信学会、情報処理学会各会員。博士(工学)。
パネリスト:瀬戸 寿一(東京大学 空間情報科学研究センター 特任講師)
【略歴】 2002年駒澤大学文学部地理学科卒業。2004年東京都立大学大学院都市科学研究科修士課程修了。同年立命館大学文学部実習助手、2005年同講師を経て2012年同大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了。博士(文学)。2012年同専門研究員・ハーバード大学地理解析センター客員研究員。2013年より現職。専門分野は地理情報科学・社会地理学で、参加型GISやボランタリー地理情報に関する研究に従事。