抄録

◎及川純耶・亀田能成・大田友一（筑波大）

本研究では，環境埋め込み型カメラによる取得映像と，取得映像にアクセス・閲覧する第三者（以下，アクセス者と呼ぶ）のいる空間が，時系列が異なる同一の空間である状況を想定する．そのようなアクセス者に対し，映像中の被写体となる人物の過去の現実空間における動作を，人物大の大きさの透明スクリーンを用いてAR提示するシステムを提案する．ARによって被写体の位置や向き，大きさ，動作といった情報をアクセス者に把握しやすく提示することで，アクセス者に対し，被写体の動作を現実空間中における過去の様子として認識させる．このような提示を，人物と同じ大きさの透明スクリーンとプロジェクターを用いて，透明スクリーンに被写体の動作を投影することで実現する．