抄録

○盛岡寛史・大久保英彦・三ッ峰秀樹（NHK）

テレビ番組制作現場において，実写とCGを合成する際に両者の照明条件を合わせる作業は多大な労力がかかり，作業者の能力にも依存するものである. また，大規模なシステムを用いることもあり，簡易に実現できるものではない. 本研究では，センサカメラ2台を用いてスタジオ照明の位置・強度を計測する簡易なシステムにより，効率的かつ合成結果の品質の確保が可能な照明推定手法を提案する. 提案手法は照明強度が変化する環境で，リアルタイムでその変化を推定してCG上に反映させることが可能である. 今回，推定した照明情報を用いたCGと実写の映像合成実験により，手法の有効性を確認したので報告する.