
抄録
E-026
適切な和音区間長を推定する和音認識手法について
◎横井史也・平田圭二(はこだて未来大)
本稿では, 楽曲における音イベントの出現傾向を基に隠れマルコフモデルを用いた和音区間長同定手法を提案する. 本研究では, The Beatlesの楽曲を対象に, 各和音区間内に出現する音イベントの音高と音長を集計し, 和音名ごとの音イベントの出現傾向を調査した. また, 和音区間長の推定における音イベントの出現傾向の有用性を検証した. 次に, 和音区間長推定手法を筆者が以前に作成した和音名決定手法に統合した. 楽曲の和音を認識する際, 和音区間長と和音名の決定は相互に依存しているので, 適切な解を見出すのは一般に容易でない. 最後に, 統合システムの認識精度検証を行った.