抄録

◎横井一仁・西山博泰（日立）

　様々なデータ形式を扱うことのできるグラフ形式のデータが注目されている。しかし、グラフ形式のデータに対する検索はノードを辿るため、定型データの検索と比べ時間がかかり、大規模データに対して複雑な検索を実用的な時間内で処理することが難しい。
　そこで本研究では、RDBMSにて縮約グラフを用い、グラフ形式のデータに対する検索性能を向上させる方式を評価した。縮約グラフとは、元データの接続関係を要約した小規模なデータであり、元データへの対応関係を持つ。検索の際、縮約グラフを参照し、元データの検索範囲を限定することで高速化を図る。
　提案方式を検証し、従来検索と比べ最大24倍の性能向上を確認した。