◎今井倫太郎・加藤　嗣・田口　亮（名工大）・保黒政大（中部大）・梅崎太造（名工大）

近年の大画面かつ高精細なディスプレイへのニーズの高まりから，小型化や低価格化の進んだプロジェクタが表示装置として注目されている．しかしプロジェクタを用いた表示では，投影面の表面形状や位置関係により投影された画像が歪んでしまう幾何学的問題が生じる．この解決法として，カメラを視聴者とみなし，撮影画像を基にプロジェクタの入力画像を変換するプロジェクタ-カメラシステムを用いた手法が多く研究されている．本稿では，グレイコードパターンのみを用いた高速で演算が簡便な幾何的補正手法を提案し，さらに模様や柄のある投影面に対して補正誤差が従来手法より軽減されることを示す．