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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
抄録
RC-010
GRAPE-DRボードによる計算機合成ホログラムの高速化
杉山 充・熊木達巳(千葉大)・増田信之(長岡技科大)・老川 稔・岡田直久・角江 崇・下馬場朋禄・伊藤智義(千葉大)
次世代の3次元テレビを実現する手法として電子ホログラフィがある.ただし,ホログラフィを電子的に作製するには膨大な計算時間を要し,実用化が困難な状況にある.ホログラフィ計算は並列処理に向いており,マルチコアプロセッサの利用が有効である.また,高速化アルゴリズの中には倍精度計算を必要とするものがある.そこで,倍精度計算コアを512ユニット内蔵したGRAPE-DRに着目した.主に天文学の計算に利用されているが,ホログラフィ計算を実装することに成功した.4チップ搭載されているアクセラレータボードを用いたところ,汎用プロセッサIntel Core i7と比較して7倍の高速化となり,電子ホログラフィの研究においても有用であることを示した.